ランチをしっかり食べた後、午後からの仕事や家事があるのにどうしても眠くなってしまう…。そんな経験、誰しも一度はあるのではないでしょうか?
実は、「食べ過ぎた後に眠くなる」のには、きちんとした生理的な理由があります。今回はその原因と、眠気を防ぐための対策についてご紹介します。
■ 原因1:血糖値の急上昇と急降下
食事をすると、体内では血糖値が上がります。特に白米やパン、甘いスイーツなどの糖質を多く摂ると、血糖値が急激に上昇します。すると、インスリンというホルモンが大量に分泌され、血糖値を下げようとします。
この「急上昇→急降下」の流れが、眠気の大きな原因に。血糖値が急激に下がると、脳がエネルギー不足と感じ、ボーッとしたり、強い眠気を感じたりするのです。
■ 原因2:消化にエネルギーを使うから
食べ物を消化するためには、胃や腸が活発に働きます。このとき、消化器官に多くの血液が送られるため、脳への血流が一時的に少なくなります。その結果、脳の働きが鈍くなり、眠気を感じるようになるのです。
特に、揚げ物や脂肪の多い食事は消化に時間がかかるため、より眠くなりやすい傾向があります。
■ 原因3:満腹による副交感神経の働き
私たちの体は、リラックスモードになると「副交感神経」が優位になります。満腹状態はこの副交感神経を活性化させ、心と体を休ませる方向に向かわせるのです。その結果、自然と眠くなってしまうというわけです。
食後の眠気を防ぐには?
眠くなるのが嫌で、食事を減らしすぎるのも健康には良くありません。そこで、次のような工夫を取り入れてみましょう。
① よく噛んでゆっくり食べる
満腹感を得やすくなり、食べすぎを防ぐことができます。
② 食事の内容を見直す
糖質や脂質に偏った食事を避け、野菜やタンパク質をバランスよく摂ることが大切です。
③ 食後は軽く体を動かす
食後すぐに横になるのは避け、5〜10分の散歩や軽いストレッチで血流を促しましょう。
④ 一度に食べすぎない
3食を適量で摂ることが、血糖値の安定や眠気予防につながります。
まとめ
「食べ過ぎると眠くなる」のは、体の自然な反応。でも、毎日の生活に支障をきたすほどの眠気があるなら、食事の量や内容、食べ方を見直すことが大切です。ちょっとした工夫で、午後もすっきり快適に過ごせるようになりますよ。
コメント